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■ 住宅政策と住宅産業
 

□ 住宅政策の歩み


− 1 − 「公営」と「公庫」と「公団」


・ 第二次世界大戦が終わったのは昭和20年(1945)。

当時の住宅不足は著してく420万戸が不足していました。これはその頃の住宅の全戸数の3分の1にもあたる数字でした。

加えて、戦地からの復員や外地からの引き上げによる人口の増加も著しく、それが住宅の不足に一層拍車をかけることになっていました。

しかし、当時の国情は食料不足を補うことで精一杯で、住宅までには手が回らず、新規の住宅建設によってそれを解決するということは、とうてい無理でした。


・ その翌年の秋 → 政府は越冬の為 → 応急住宅30万戸建設の政策を立てます → しかし出来たのは転用を含めてわずか8.1万戸の建設のみでした。

・ 当時の国民にとっての重大事とは「食料不足」でした。

・ 政府 → 石炭の増産が何よりもの急務 → 炭鉱用の住宅の建設には力を入れたが → 一般庶民用の住宅は → 年間に5万戸建てた程度でした。

政府の住宅政策が本格化 → 昭和25年(1950)の住宅金融公庫の設立、昭和26年の公営住宅法の公布からです。


・ 住宅金融公庫

民間の自力による住宅の建設を促すために、長期の低利資金を貸付する制度です。


・ 公営住宅法

低所得者のために賃貸住宅を供給する政策で発動された法で、応急対策から出発した国庫補助による賃貸住宅は、公営住宅として法的に位置付けられるようになりました。

昭和30年(1955) → 日本住宅公団の設立(その背景には、朝鮮戦争を契機に経済の著しい復興と、それにともなう大都市圏への人口の集中があげられます。)
 
・ 新築された公団住宅には、→ 新しく開発されたステンレスの流し台、洋風のダイニングキッチンを持つ鉄筋コンクリートのアパートでした。 

= それに入居することは「庶民の憧れ」だったようです。


・ 低所得者 → 「公営住宅」
・ ホワイトカラーの中間層 → 「公団住宅」
・ 持家層 → 「公庫住宅」

という、階層別の住宅供給体制を整えることができました。


しかし → 国民の要求は → 低家賃の公営住宅は、量的にも質的にも不十分で → そして入居制限により、市場での流動性も阻まれました。




− 2 − 住宅建設5カ年計画



昭和41年(1966)以降になると、住宅政策は5年ごとの住宅建設計画に基づいて進められるようになりました。


第1期 → 水準以下の不良住宅の解消や、新規世帯の増加に伴う補充。住み替えに要する空家の戸数などを加え、「1世帯1住宅」の実現に必要な建設戸数を670万戸と算出しました。

この5ヵ年の期間における建設実績は、公庫、公団、公営などの公的資金による住宅と、民間による建設住宅を合わせて674万戸となりました。

しかし、昭和43年(1968)において住宅難世帯は、以前として減少せず360万世帯を数えていました。

その理由は → 都市部への急激な人口の集中、核家族化による世帯数の増加によるもの → 当初の計画を狂わせました。

昭和46年(1971)に始まる第2期5カ年計画では → 「一人一室」を目指すこと → 950万戸を建設する計画 → この目標は87%しか達成できませんでした。


昭和51年(1976)に始まる第3時5ヵ年計画では → 「10年後には各住宅に一人一室を保有するほか、1つの共同室を持つ」ことを目標に据えました。そして、最低水準以下の世帯の解消を目指し、昭和55年(1980)までにそれを2分の1に減少させることとして、この期間に建設する目標戸数を860万戸としました。


しかし、計画の達成率は84%しかありませんでした。住宅建設のブームだった昭和47年〜48年ごろには、新設住宅の着工数は年間180万戸の水準でした。しかし、第3期計画に入ってからは、石油ショックの影響も受けて年間150万戸程度にまで低下しました。特に、昭和55年(1980)はさらに減少し、120万戸程度にまでなりました。



昭和56年(1981)に始まる第4期5ヵ年計画 → 60年までにすべての世帯が「最低居住水準」を越えることとし、また、半数の世帯が「平均居住水準」を確保できることを目標にしています。 

→ 全体で770万戸の建設を目指して、公庫、公営、公団などの公的資金による住宅を5年間で350万戸建設することとしています。

しかし、世帯数の増勢鈍化、住宅価格の上昇、所得の伸び悩みなどにより、新設住宅数は大幅に減少して、建設実績は610万戸程度に留まり、当初計画の約80%程度でした。


昭和61年度に始まる第5期5カ年計画 → 2000年(平成12年)までに、半数の世帯が「誘導居住水準」を確保できることを目標に → 総戸数670万戸、公的資金住宅330万戸を5ヵ年で建設することとしていました。

この期の実績は830万戸で、計画戸数を大幅に越し、達成率は124%となりました。

尚、この誘導居住水準は、共同住宅を想定した「都市型住宅」と、一戸建て住宅居住を想定した「一般型」が設定されました。


平成3年度からは、又新たに第6期5ヵ年計画が策定され → 地価急騰後の「大都市地域の住宅問題の解決、高齢化社会への対応等をめぐり、国民が豊かさを実感出来る住生活を実現する」ため、居住水準の目標は前期5ヵ年計画と同一として、総戸数730万戸、うち公的資金住宅370万戸の住宅の建設を目標としています。


※標準世帯とは、この場合、夫婦と分離就寝すべき子供により構成される世帯を言います。

ただし、6人世帯の子供については、そのうち2人は同室に就寝するものとしています。

※居住室面積には、寝室、食事室、台所(又は食事室兼台所)、及び居間のを含みます。

※住戸専用面積には、寝室、食事室、台所(又は食事室兼台所)、居間、便所、浴室、収納スペース等を含みますが、バルコニー面積は含みません。

尚、住戸専用面積(壁厚補正後)は、鉄筋コンクリート造を想定した壁厚補正を行っています。

※室構成の記号は、数字は寝室数、Lは居間、Dは食事室、Kは台所(但し、1人世帯のDKは食事室兼台所)です。
 


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