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 インテリア計画



□ 性能の計画



− 1 ー 要求の条件と性能



私たちが物を注文する場合、用具にしろ、機械にしろ「このようなものがほしい」という要求条件を示します。

しかしできあがったものが、その要求に合うかどうかの保証がはっきりしていなければ、要求条件には意味がありません。

逆に、ある判断の目安があれば、仕事を注文する側と、それを受ける側の間に共通の認識ができて都合がいいわけです。

その判断の目安となる物理的な尺度が「性能」である。


この性能の考え方は、作動する機械のようなものに限らず、建物のような作動しない空間についても適用されるようになってきました。

この性能の考え方は、住まい手が要求に合った生活空間を手に入れる上で大いに役立ちます。

空間の性能は、普通には、安全性、居住性、耐久性などで表されます。

しかし、性能は数値そのままでは、判断の尺度をえることはできませんね。

また、空間には広さや形態、仕上がり感などのように、視覚的に判断をする要素と、防火性、吸音性、断熱性などのように、視覚では判断のつかない要素とかがあります。

一方、「美しい」とか「好ましい」のように主観に左右され、定性的にしか表せない要素と、気密性、摩耗性のように客観的な数値に置き換えて、定量的に表せる要素もあります。

空間の性能は、それらが総合されたものですから、単純にそのままの数値として判断の尺度を得ることは難しいです。

性能に基づいて計画をすすめる場合には、ある程度定量的な尺度が得られる要素を対象にすることになります。

したがって性能計画は、空間計画の目標を明瞭にすることをねらいとしています。




− 2 − 空間の性能とその尺度



空間の性能とは、何によって獲得され、維持されているのでしょうか。

一般的に空間の性能は、その空間を作っている構成要素の性能と、その構成の仕方(工法、施工精度)などが総合された結果とみなすことができます。

空間に要求される条件や機能は、具体的には構成要素がそれぞれ受け持っていると考えていいでしょう。

そこで、空間の性能計画では、それぞれの構成要素に分解して、その性能で判断するという方法を採ることになります。

建築の性能を判断する一般的な基準としては、日本工業規格の建物の部位別性能分類(JIS A 0030)の中で、壁、床、天井および屋根について、性能項目や単位が規定されています。


これらの性能にどのような尺度を与え、判断の基準としたらよいかは、なかなか難しい問題です。

それは、その時の社会状況や、文化レベル、地域環境によって要求水準が必ずしも一定ではないので、基準には当然違いが出てきます。


また、性能は数値がよければそれでよいと言うわけではありませんね。

必要な水準を上回りすぎれば、不都合なこともおこってしまいます。

たとえば、製品の重量やかさが大きすぎて、実用性に欠けたり、過剰品質になって価格が高くなってしまうなどがその一例です。

そのため、JIS規格の製品などは、何段階かの等級にわたって性能基準が決められていることが多いです。

そうすれば、必要の程度によって適した水準のものを選ぶことができます。

たとえば、強風多雨地域では、高い等級の水密性能をもったサッシにするというような選択の仕方です。

製品を選択するに際して、性能を価格で割った数値を指標とすることがあります。

当然として、性能が良くて価格が安いほうが望ましいからです。




− 3 − エレメントの性能と応用



性能の等級号数のような基準尺度は、それぞれ実験や測定によって得られたものです。

ビルディングエレメントやインテリアエレメントの製品の性能基準は、こうした尺度の考え方に基づいてさらに具体的に決められています。




− 4 − 性能計画と性能発注


性能に基づいて、ものを評価する方法が確立すると、ものや空間をつくる場合に「性能発注」という注文の方法が可能になります。

建築にしても、家具にしても、普通は出来上がりの形を設計図に表して、これに材料や加工方法を書いた仕様書をつけて注文します。

しかし、性能発注の場合には、要求条件を性能で表現した「性能仕様書」だけで注文できることとなります。

こうすれば、出来上がりの形を束縛しなくてすむという利点もあります。

生産や設計の分業化や専門化が激しくすすむ今日では、この性能発注という新しい方式が注目されるようになりました。

JISの規格も、場合によっては性能発注の仕様書という見方もすることができます。


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