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□ インテリアコーディネーターの役割



− 1 − インテリアコーディネーターの立場



建築を設計する建築家(アーキテクト)に対応して、インテリアの設計をする人がインテリアデザイナーです。

インテリアデザイナーの中には、空間のデザインとともに家具などのインテリアエレメントのデザインをする人も少なくありません。

もっぱら製品のでざいんに携わる人は工業デザイナー(インダストリアルデザイナー)の範疇にはいると考えられます。

家具やテキスタイルなどでも、手工芸的な作品ほ作りだす人は工芸家(クラフツマン)と言われます。

また、インテリアの計画および設計を主要な業務とみなした場合にはインテリアプランナーという呼び名もありますね。

これらに対して、インテリアのさまざまなエレメントを選択し、それらを組み合わせ構成する人がインテリアコーディネーターです。

インテリアコーディネーターの資格制度においては、「インテリアエレメントの流通過程において、消費者に対して、商品選択とインテリアの総合的構成等について、適切な助言と提案を行う人」と定義しています。

しかし、インテリアコーディネーターとして十分な能力を持つならば、この定義の範囲を超えてより広い分野での活躍も不可能ではありません。

インテリアコーディネーターは、日本の生活の実情や産業構造に合わせて誕生したものですが、アメリカなどにおけるインテリアデコレーターもこれに近い役割を持っています。

ただし、インテリアデコレーターの場合は、装飾的な効果についての専門家という意味合いが強く、インテリアに装飾の要素を加えていく手法を専門技術の核としています。

したがって絵画、彫刻、工芸品などを扱う度合いも高いですね。





− 2 − インテリアコーディネーターの技術


現在インテリアコーディネーターとしていろいろなタイプの人が活躍されていますが、一般的に言えば、インテリアエレメントを供給する企業の側にあって、ユーザーの立場にある顧客への相談業務を主として行うのがその業務の内容となりますね。

この業務に必要な知識や技術しては、販売実務上の内容ほ別にして、主に次ぎのような能力が求められます。



(1) 生活特性への洞察力

住宅における生活上の一般的な条件の把握はもちろんのこと、居住者となるユーザーがもっている生活に対する価値観、経済力、習慣や嗜好など、当初の段階ではあまり表に出てこない特性についての洞察力が重要になってきます。

この洞察力が不足していると、本音の部分の理解ができずに、助言や提案に際して、方向の食い違いが生じやすいです。

余談ですが、この洞察力の欠けている人がこの頃特に増えてきました。

顕著なのはユーザーのクレームの内容です。

以前は商品に対するものが多くのクレームの割合を占めていましたが、近頃は、コーディネートした「人」に対するクレームの割合が増えています。

人生経験による自己責任感の希薄さから生じてきているものと分析していますが、自己に責任を持てない人が、他人の依頼に責任感は持てません。感性だけに頼らず、現実とマッチアップした業務が望まれます。


(2) 空間特性への理解力

規模や構造などの建築上の一般的な条件の把握のほか、対象となるインテリア空間のいろいろな特性を知ることが大切となります。

眺望や通風がよいというようなプラス面ばかりでなく、道路から内部が見えやすいとか、湿気がこもるところがあるなどようなマイナス面もとらえる必要があります。

このような内容は図面上では把握できないことも多いので、実施で確認することが原則となります。


(3) 製品選択の能力

各種のインテリアエレメントについて、数多い製品の中から、最も適したものを選ぶためには、はっきりとした評価尺度を用意しておかなくてはなりません。

新製品についての情報の収集や整理も大切となりますが、ただ商品情報の量が多いというだけでは実務には結びつきませんね。

したがって、これならば提案に加えられるというものを、日頃から選択しておいて、製品特性や価格グレードなどに精通しておかなくてはなりません。


(4) 空間の構成力

必要とされるインテリアエレメントを適切な状態に配置・構成を行うためには、機能と感覚の2つの視点から判断することが基本となります。

合理的な配置、配分のためには人の行為や行動の把握とそれをもとにした寸法上の押さえ方が特に大切となります。

また生活の実態は常に動的な面を持っているので、視覚効果などに対しても、人の動きを前提とした見方が求められます。

コーディネーターの立場では、インテリア設計の立場に比べて、より生活に密着した細かい部分に関わる度合いが強くなります。

装飾的な小物や植物、あるいは食器のようなものにいたるまで、対象とする機会も少なくありません。そのような範囲まで含めた選択能力や構成力が問われることになります。


(5) プレゼンテーションのための表現力

コーディネーションの仕事の多くは、実施した後で問題があるからやり直すというわけにはいかないものです。

したがって、事前に十分な確認をとることが大切となります。

その際、言葉や資料による説明のほかに、わかりやすい図面、透視図、模型などの活用が有効となります。

インテリアコーディネーターには、それらのものを適切な表現方法で作成する能力が求められます。


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